先週のことですが、ちょっと用事で霧島市へ行くことに。
いつもなら自宅から車を使うのですが、この日は天気も良かったし、たまには電車にも乗ってみたかったので、鹿児島中央駅から日豊本線の電車で行くことにしました。
電車はもちろん海が見える方の座席。鹿児島駅を通過してしばらくすると、右側にきれいな海と桜島。
「この前はこのあたりで鹿児島マラソンがあったんだなあ」としばし感慨にふける。
やっぱり電車での移動はいいですね。よそ見ができるし、音楽を聞いたり、本を読んだり、気持ちが落ち着きます。
南さつま市は電車(駅)がないからなあ。地方は若者不足ですから、どうにか人を呼び込もうとしますが、やはり公共交通機関は大切だと痛感します。私の家など、車がないとどこへも行けません。なのに、車を持っているだけで、自動車税や点検、自動車保険でだまっていても10万円以上が消えていく...。その上ガソリン代ですし。
だまって座っているだけで目的地に連れて行ってくれるというのは、よいものです。
電車から錦江湾と桜島を眺め、あちこちで菜の花や桜の花を目にしていたら、突然目に涙が溢れてきました。
電車を日常的に利用している人たちは、景色を当然のように目にし、駅や車内で色々な人たちの表情を見たり、話し声を聞いたりしているだろうに、私はずーっと自宅から出られず、部屋で朝から晩まで翻訳。顔を合わせるのは、いつも同じ人ばかり。新しい人と出会う機会もない。せっかく身につけた英語も、自分の子どもたち以外に教えることもない。ある意味宝の持ち腐れ。ひょっとして、自分は短い人生をもの凄く無駄に過ごしているのではないか...。そんな思いがあって、急に涙が出てきたのかもしれません。
以前、専門学校で英語を教えていた頃、学長に「あなたはなんとも早くから田舎に引っ込んでしまったんですね。もったいない」と言われた言葉が、今頃になって頭でこだまします。
もっと外で働くべきかもしれないなあ。